イスム Standard 伝如意輪観音

商品番号：163652210

京都 宝菩提院願徳寺に坐する衆生を救う凛々しい観音像「伝如意輪観音」。

如意輪観音と伝わる半跏の観音像。
如意輪観音は人々の救済のために変化する六観音の一尊。
手にした如意宝珠で思うままに願いを叶え、宝輪で煩悩を打ちくだき仏教の教えを広め、六道の衆生を苦しみから解放し智慧と福を与える仏。
寺伝では「如意輪観音」として伝わるが、左手が後補であるために尊名を特定できず、「木造菩薩半跏像」として国宝指定されている。

厳しく遠くを見据える顔つきと、流れるような動きの強い衣文が特徴。
背面で天衣と条帛（じょうはく）が交差する造型は類例が少なく珍しいもので、頭部や腰の飾りや髻（もとどり）のデザインなど、細部にわたって技巧が凝らされている。
唐風と称される、どこかエキゾチックな雰囲気を漂わせる美仏である。

透明感さえ感じさせる木肌を丁寧な彩色で再現。
グラデーションによって陰影を強調させて仕上げている。
四天王が配された蓮華座には金箔を23枚も貼り込んだうえに古色仕上げを施し、像の印象を左右する渋い輝きをまとわせた渾身の作である。